原発(原子力発電)は、本当に環境に悪く、リスクが高いか?

菅首相が完全に 「脱原発」 を表明した。


10日の参議院予算委員会で、“ これからは再生可能な自然エネルギー
と省エネの2本柱を原子力化石燃料の2本柱に加えていき、自然エネル
ギーと省エネの比重が徐々に高まって、最終的に化石燃料原子力も使
わなくていい地球ができるとすれば、それは地球にとって大変好ましい ”
と答えたものだ。


震災からきた原発事故に配慮したとも受け取れるが、本当に原子力発電
はリスクが高いといえるのかは甚だ疑問だ。
例えば、「自然エネルギー」 というのなら、石炭も石油もウランも自然か
らできた産物である。

それに原発は石炭(火力)のようにCO2を排出しない。


また原発事故による人災についても、石炭や石油、それに水力と比べて
も、圧倒的に少ない。
間接的な表現だが、火力で使う石炭は毎年炭鉱で多くの犠牲者を出して
いる。
今でも中国だけで年間数千人の犠牲者を出しているのだ。
かつては日本でもそうだっただろう。
しかも空気を汚し、一般国民の身体にも害をもたらしている。
石油についても同じ。
自動車から出る排気ガスで、世界中の健康に影響を与えている。
事故ということでは、石炭以上の死亡事故を引き起こしているのではない
だろうか?


1986年に起きたチェルノブイリ原発事故では、4千人以上の被曝を起こ
したという反面、死者は50人程度であった。
こういったことを比べれば、石炭や石油といった環境破壊で、毎年数千人
もしくは数万人の死者を出していることを考えれば、原発は最もクリーン
で人的被害が少ないエネルギーといえるのではないか。


太陽光発電も大いに結構である。
こちらもモジュールの技術では、日本が世界を一歩リードしている。
いずれにしても世界に冠たる原発技術を誇る日本が、今より安全性を高
めることなく、衰退する方向に向かってしまうことは感心できない。
以前にも書いた通りだが、これから主に地震のない国や地域では、原発
への依存をどんどん増やすことを表明している。


何事もやめることは簡単だ。
もし日本が完全に 「脱原発」 国になってしまったら、たとえ技術があって
も、世界は日本から支援を受けようと思わないだろう。



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