ロシア IMFの醜聞を暴露したプーチン氏が次期大統領に

ロシアのウラジミール・プーチン首相が、来年3月の大統領選挙に
出馬し、4年ぶりに大統領に返り咲くことが確実になったという。


また現大統領のドミトリー・メドベージェフ氏が、次期首相に就くこ
とも併せて確認されたようだ。
欧米を最重視してきたメドベージェフと、愛国心の強いKGB出身の
プーチンが、これまで通りの政策で政治・経済を引っ張っていくこと
は今後も変わらないと思える。


問題は欧米経済の失速によって、同国経済が向かう方向だ。
ロシアは3年前の金融危機後、G20諸国ではどこの国よりも経済
が悪化してしまった。
株価は不名誉にも上海株式市場より下落。
リーマンショック後の翌年、GDP成長率は前年比−7.8%まで
失速。
この年の鉱工業生産指数伸び率も−9.3%まで墜ちてしまった。


翌2010年の経済成長は+4.0%に回復したが、同国を襲った
水害や森林火災などで、主要農産物の小麦が一気に品薄。
他国へ輸出できない状況に追い込まれた。
これによって農林水産業生産指数は−11.9%。
経済成長率の足を引っ張ったといっても過言ではない。
つまりロシアは、石油やガスといった天然資源と農業で持ってるよ
うなものである。


プーチン氏は今後、5本の指に入る経済大国を目指すと意気揚々
で語っていたが、80年代半ばまでの旧ソビエトは事実上、米国に
次ぐ経済規模を誇っていた。
それがアレヨアレヨという間に落ちぶれ、今では10位をウロウロと
している状態だ。
やはり98年の通貨危機により、ルーブルを大幅に切り下げたこと
が大きかったといえよう。


さて次期大統領に就くことが確実なプーチンであるが、やはり米国
と敵対する姿勢が強いことから、やはり外交姿勢に対して懸念され
ている。
その良い例が5月14日、前IMF総裁のドミニク・ストロスカーン氏が
女性への暴行罪で逮捕されたという事件だ。
筆者も当時思ったのであったが、この出来事は策略に嵌められた
可能性が高い事件として、プーチンがこの秘密を暴いたのだ。


その衝撃的な内容とは、米国ケンタッキー州にある金塊保管所で
眠っていたはずのゴールドが、紛失または未確認である事をストロ
スカーン自身が突き止めてしまったというもの。

このことを知ってしまった彼は、その後でオバマ大統領を追求し、
記者会見を開く予定だったという。
その後、彼はフランスに向かう機内で逮捕されてしまったのだ。
この捏造事件をプーチン自身がクレムリンに寄稿したらしい。
さすが元KGB職員である。
現在でも同国諜報機関に捜査の権限が与えられているのだろう。


ちなみにNYの金塊保管室については、一般の人にも見学が許され
ている。
それにしても同州での金塊がすべて売却されていたとしたら、今の
金保有国の順位は違っているはずだろう。
一部報道によれば、米国が保管してある地金はメッキでできており、
表面を薄くゴールドで塗られているだけではないかという噂まで。


まさに金欠に陥っている米国らしい汚いやり方だ。
日本のマスコミもこういったことは一切報道しようとしない。
ロシアだからこそ、やり得た情報公開といっていいだろう。
問題は日本政府や官僚たちが、どこまで事実を把握しているかとい
う点。
公に出すことはないだろうが、これから破綻へと向かう米国をどこま
で引っ張っていけるかどうかだ。
日本はきちんと将来の戦略を見据えていかなけばなるまい。



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