東京モーターショー2009 可哀想な海外勢

世界3大モーターショーのひとつとして常に世界から熱い注目を
集めてきた東京モーターショー
昨今の世界的金融危機で、出展社数がついに前回からほぼ半減
してしまった。
大きな理由のひとつに、各社が大幅な赤字に喘ぐ中、参加費用を
捻出することが困難になったというのだ。


モーターショーは自社の技術や製品をアピールする絶好の機会。
ところがその一方で出展するには莫大なコストがかかる。
会場費やブース設営費、人件費等といった各種経費を含めれば、
軽く数億円にのぼるという。
ビッグスリーをはじめとして、欧州もフォルクスワーゲンや、
BMWメルセデスベンツ、ポルシェ、フェラーリランボルギーニ
なども出展を見送っている。


先日英国の自動車工業商業協会は、来年開催予定だったロンドン
モーターショーの中止を発表した。

理由はこれまで通りの出展数を確保できないからだという。
営利企業である以上、コストに対する見返りを冷静に判断するの
は、民間企業ならどこも当然のことだろう。


しかし裏を返してみれば、上記のような海外メーカーは殆どが経
営破綻寸前であることと同時に、日本メーカーのような環境にや
さしいエコカーをいまだに作り出せていない。
後者の面から考えれば、エコ技術の最先端を走り続ける日本車に
囲まれることは、ある意味で大きな負い目を感じることになる。
出展すればマイナス的な視線で注目されることもあるのだ。
海外勢が今回の東京モーターショーの出展を見合わせたもうひと
つの理由は、まさにコレだ。


もし出展辞退が不況だけが理由というなら、今伸び続けている
中国メーカーの出展はあってもよさそうだし、世界に対して、
より一層の広告アピール効果も間違いないのだ。
しかしいうまでもなく、中国車の技術は非常に乏しいの一言。
2年前に、ロシア政府から中国車の工場建設を却下されたことが
全てを物語っている。(日本車と中国車の衝突実験比較結果で)


現在電気自動車技術はもとより、ハイブリッド車だけをみても、
市販されているのは、世界中でトヨタとホンダの2社だけ。
ちなみにハイブリッドの特許も電気自動車同様、日本のメーカー
が世界の約7割を占めているのが現実だ。


今回のモーターショーは、環境技術で世界のトップをひた走る日
本メーカーの展示内容をじっくり見れるまたとないチャンス。
このモーターショーを皮切りに、規模や見た目といったデザイン
から、環境といった技術的内容に移り変わったと見ていいだろう。



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