「太平洋・島サミット」 でみた日本の戦略転換

北海道で開いた第5回日本・太平洋諸島フォーラム首脳会議
太平洋・島サミット> は、「北海道アイランダーズ宣言」と
題する首脳宣言を採択して閉幕した。
今後の環境や気候変動問題に関して、日本と太平洋島しょ国が
「対等なパートナー」として取り組むことで一致したという。


また会議の中で日本は、3年間で総額500億円規模の支援を
正式に表明した。
詳細な内容は割愛する。


このサミットで日本はどのような戦略を掲げていたか?
日本と同じ島国だから、それなりの親近感があるのかも知れない。


いずれにせよ常任理事国への道を開きたいという思惑は当然。
あんな小さな国でも、国連の一票を持っていることは他の国と
全く同じ。


中国への対抗心も同様にある。
資源外交を拡大している中国にとって、島しょ国エリアの海洋
資源はアフリカに次ぐ重要なものであろう。


島しょ国は、現在地球温暖化によって深刻な事態に陥っている。
ツバルをはじめ、国自体が水没化する恐れがあるからだ。
水問題も大きい。よって日本の環境技術がこれからモノを言う。
中国の戦略より日本の投資がはるかに重要だろう。


最後にちょっと今までと違う違和感があった。
3年間で500億円の援助。


今まではドルベースで算出してきたのに、今回のサミットでは
円ベースで発表した。
これはいうまでもなく、今後ドルの価値が落ちるからに他なら
ない。しかも3年後には当然、ドルは紙屑同然に陥るだろう
反対にいえば、円の価値が毎年高まる。


細かいところまでよく宣言してくれた。



 ★シティアライアンス 代表兼「ヒルザー・ドットコム」運営者