中国GDPの捏造は、数字だけではない。(2)

中国GDP統計に対する疑問はさまざまな角度から探らなけれ
ばいけない。単なる数字だけがおかしいというわけではない。
ではその他に何が変だという疑問を抱かせるのだろうか?
最もあやしい理由は、、、


発表時期だという。 


中国の場合、GDP統計の発表時期が先進国側と比べて
異様に早いのである。

つまり異様ともいえる短期間で、正確な推計ができるのかどう
か、世界中から疑問視されているわけだ。


中国は2003年まで、国家の統計機関ではなく、政治指導者
が勝手に判断し、その年が終了しないうちに明らかにされてき
たというのが特徴だった。 (このこと自体無茶苦茶であるが)


具体的に2001年の話。
何とその年が終了していない時期の2001年12月に中国首
脳(当時の江沢民)が、
“ 我が国の2001年のGDP成長率が7.3%に達した. . . ”
と記者団に発表したのである。
そもそも2001年が終わっていないのに、2001年の数値
を発表するなんて、どんな魔法のワザを使ったというのか?


しかしその後先進国側からの批判を受け、2004年から改善
し、年が明けてから前年の数値が発表されることになった。

しかしそうは言っても、この年の発表は何と1月20日。
これでも先進国側からみても異例の速さに変わりがない。
日本ならば年明け約6週間後に発表。米国でも速報値が出るま
で通常4週間後になっている。


さらにおかしな点として、中国では省や地方の都市でさえも、
中央政府と同じタイミングで国のGDP成長率を発表している。
地方自治体や都市が国全体のGDPを発表するなんて、普通は
考えられない。
日本や欧米の場合、地方は各自治体の経済(都道府県や州単位)
情報は発表するが、国全体のデータなんて出すわけない。


中央政府と同じタイミングで. . . というのもまた怪しい。
なんと各省の幹部に聞いても、GDP統計については全く違う
ことなく同じ数字が口から出るという。
おそらく中央政府や地方幹部が全員口裏合わせで数字を統一化
させられているのではないかと思う。
まさしく高度成長をアピールするための政治的プロパガンダだ。


しかしいつまでも中国の策略が認められるとは思えない。
いつかはボロが出てくるだろう。
それは中国が日本のGDPをまさしく追い越そうとする時点だ
と思う。
世界中から、いくらなんでもおかしい.. という意見や調査が
一層降りかかってくると考えられる。
そのことについて中国政府は納得のいく説明責任を果たせるだ
ろうか?


とにかく私の個人的見解から考えると、中国が日本のGDPを
追い越す時期は、もう少し先になると思う。
絶妙なタイミングといえるほど、今年後半から急激な円高が進
行するからだ。

ドルベースやユーロベースで統計を出すと、まだまだ追い越す
のに時間がかかるだろう。
(ただ中国の正確な統計が大前提だが. . .)



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