民主党の現実路線への変更はどうなのか?

民主党政権担当能力を示すため、現実路線をどう打ち出していくか。
長年にわたる自民党の「弱点」とされる外交・安全保障政策で軌道修
正をおこなうかどうかだろう。


民主党はこれまで海上自衛隊によるインド洋の給油活動に、必要ない
という理由で反対してきた。
しかし今回のマニフェストでは活動中断に触れず、当面は継続する方
針を滲ませた。
不公平感が大きい日米地位協定についても、抜本的改定を求める立場
だったが、改定を「提起」するというソフト感にとどめる方向だという。


大きなポイントが2つあると思う。
1つ目は、民主党が実際に選挙で勝利した後で、これまでの主張を繰
り返すことになるであろうという点。
まだ選挙で終わっていない状況では、万が一のことを考えてもリスク
を最小限にとどめたいという思惑がある。


2つ目は給油活動についてだが、これはいくら反米路線を強めたいと
いう気持ちがあっても、対米関係だけの問題ではない。
パキスタンやその他の周辺諸国も関係していることなのだ。
そうはいってもいつまでも更新を続けることはしないだろう。
今年は継続しても来年以降は止める可能性が高い。


しかしその一方で日米地位協定の路線は今のままで良いわけがない。
これについては政権奪取後、速やかに改定するべきである。
実際第7艦隊だけでもいいように進めていってもOKだ。
これこそ日米関係を対等にするという意味では、最も代表的な政策だ
ろう。


今の自民党のままなら、いつまでも冷戦時代は終わらないのである。
国会答弁をや演説をきいても、自民党は冷戦時代の答弁を今でも繰り
返している。
古臭く、変化をもたらさないのが自民党政治なのである。



 ★シティアライアンス 代表兼 「ヒルザー・ドットコム」 運営者