米国(アメリカ)の累積財政赤字額は6500兆円 貿易赤字も悲惨

米商務省が発表した9月の貿易統計は、赤字が前月比18.2%増と
予想以上に拡大し、10年超ぶりの大幅な増加となったという。
大きな要因は原油価格の上昇や中国からの輸入増だ。


やはり中国が輸出している安価な日用品というは不況に強い。
一方で贅沢品は不況になるといっせいに買い控えを起こすため、日本
の強みであるハイテク製品や自動車などは一気に落ち込む。
今後は新興国といった国が成長すれば、日本製品は必要不可欠の存在
になるのだが、逆に不況期の場合は一時的に必要としなくなる。


米国は今以上のドル安になれば、農産物といった製品の輸出が増加す
ることは十分承知している。
米国の農産物輸出量は世界全体の3割を占めている。
今は対円で90円位だが、この程度の相場では同じ不況下の日本では、
なかなか輸入が伸びない。
しかし一層の円高ドル安(60円くらい)になれば、解消されることは
目に見えている。
米国はそろそろ一段のドル安に向けて舵を取り始めるだろう。


しかしこれはあくまでも貿易上の話だ。
日本や中国、そして欧州や中東といった国は、米国に対して膨大な
マネーを投資している。
それは米国債や地方債といった債権から、単純に貸付金として渡し
ている金もある。
その額は日本だけでも800兆円ともいわれている。
自民党政権時代にコソコソと密かに行われてきたことだ。


こういった紛れのない事実があるため、日本政府がドル安を容認すれ
ば、当然のこと貸付額が自然に目減りしてしまう。
こんなことは日本政府や国民として簡単に許すわけがいかない。
とくに輸出に大きく頼っている中国としては、最大の輸出国である
米国が国家破綻してしまったら、経済や社会が大混乱をきたす。
中国における最大の輸出相手国は、地域別では欧州であるが、国別で
は米国なのである。


今年の8月まで自民党は最後の務めとして、米国債を買い増したが、
9月に入ると大きくドル安に振れたので、米国に対する何らかの資金
供給が止まったと思われる。
民主党大塚耕平中川正春議員が、今後は円建て米国債でないと、
日本は一切米国債を買わないと言っているのはこのためだ。
円建て米国債が発行されれば、大きくドル安にふれても額面が目減り
することがない。貸し付ける日本としても安心だ。
(そもそも今でもドルを基軸通貨と言っているのは先進国で日本だけ)


ブログでも何度か記載してきたが、米国の累積財政赤字は溜まりに溜
まって、今では約6500兆円も膨らんでいる。
末期症状ともいえる天文的な数字だ。


しかしメディアはこういった情報を意図的に隠し続けているので、
日本のTVや新聞でも、 “とうとう史上最悪の1兆ドルを突破した!”
としか伝えない。ずっと一般国民を騙し続けているのである。
典型的な言論封鎖とか言論統制といえるものだ。
それでいながら日本の財政赤字額については日本国民に対して、嘘な
く、バカ正直に伝えているのだ。


日本のTV5社や新聞各社が、米国資本に握られている理由がお分か
りいただけると思う。
今後は民主党が公約として掲げているメディア改革に期待したい。



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