ドバイ 地獄の経済破綻 金融危機と不動産バブル崩壊(1)

欧州の財務相はドバイの債務問題について、経済の影響は限定的にとど
まっているという見解を示した。
ただし世界的な金融危機が、まだ終わっていないことを示しているとも
追加として指摘した。


ユーロ圏の財務相は、ドバイの政府系持ち株会社ドバイ・ワールド」 の
債務問題を受けて急落していた金融市場が、ここにきてやや持ち直した
ことから、中東湾岸地域全体を越えて生じる問題について、慎重ながらも
強気な姿勢を示した模様。


ユーロ圏財務相会合のため、ベルギーの首都ブリュッセルに到着したスウ
ェーデンの財務相は、欧州の銀行のエクスポージャーはこれまでのところ
一応 「妥当」 とみられると語った。
またフィンランド財務相は 「これまでのユーロ圏にとってドバイから
の深刻なリスクは見当たらない」 と指摘。
その上で 「もちろんドバイのような国や地域がまだあり、われわれの
経済に影響を与える可能性があることは非常に懸念される」 と加えた。
非常に苦し紛れの発言とも受け取れる。


ドバイ・ワールドの債務問題が明らかになった前週、世界の金融市場は
一瞬動揺したが、翌週には懸念が後退したことから米国の株高に追随し、
アジア、欧州、米国の株式市場は回復した。
ドバイ・ワールドは、不動産会社ナヒールを含む子会社の債務260億
ドルに焦点を当てた再編計画を発表した。


しかし油断してはいけない。
民間ではなく、政府系(国営)のファンドが返済期限の延長を申し出
たことは、ある意味アイスランドや東欧諸国同様、財政破綻の危機
が刻々と迫っているということだ。

 ★シティアライアンス 代表兼 「ヒルザー・ドットコム」 運営者