韓国経済の危機 ウォン安が進行し、今年は最悪の財政破綻訪れか

2月1日のアジア新興国通貨は全般的に下落した。
韓国ウォンが過去5週間余りの最安値に下落し、他アジア通貨も売ら
れた。
インドネシアはルピアの下落を受けて早速市場介入を実施した模様。
世界のアナリストは、アジア通貨は短期的に下落すると予想している。
欧州の一部の国の財政懸念を受けた米ドルの上昇や、最新の中国経済
指標で、金融引き締め見通しが強まったことが背景にあると語った。


見方としてはユーロがギリシャ危機で、逆に米ドルが強気ずいた。
アジア通貨は反対に弱気だ。
ドル需要が続き、ウォンやルピア以外にも、タイバーツ、マレーシア
リンギなどのアジア通貨が今後も下落するだろうと述べた。


以上はロイターが記載したコメントだが、やはりデリケートな情報は
意図的にコメントを差し控えている。
なぜ今日、アジアの新興国通貨が売られるハメになったか?
具体的な理由は、
2月1日をもって期限が切れた米国との通貨スワップ終了だ。 
これ以外に何の理由があるというのか。
ユーロの下落が続いているといっても、それは半月前から顕著になっ
ている。ここ2、3日で起こったことではない。


今年は、いや、これからすぐに米ドルの下落が始まるだろう。
「3月危機」 が訪れることで、更に一層売られるだろう。
日銀と韓国中央銀行は、4月30日まで通貨スワップを延長した。
原則猶予期間は、たった3カ月しかない。
この間ズルズルウォン安が進行したら、明らかに韓国は日本に借りた
額以上の返済を迫られることになる。
短期対外債務も1800億ドルあるというから、尋常な額ではない。
再度の通貨スワップ延長がなければ、韓国経済の息の根が止まるであ
ろう。


ハッキリ言おう。
2月1日で日韓の通貨スワップ協定を終了したとしても、タッチの差
で韓国はデフォルトを免れた。
普通ならここで終了させればよかったと思うかもしれない。
しかしそうすれば韓国ウォンは、今以上の急激な安値となり、金利
急上昇する。
つまり今のギリシャと同じように、CDSスプレッドが上がることを
意味するのだ。
さらに通貨が連鎖的に下落し続けるのは明らか。


韓国にとって金利の上昇は、決して通貨高を生まない。
ハードカレンシーから程遠い韓国通貨なんて、誰も欲しがらないから
だ。一時的に面倒をみているのは、日・米・中くらいなものだ。
この中で、昨日をもって米国が脱退した。
韓国の延命措置は、日本と中国の通貨スワップ協定継続しかあり得な
いということだ。


韓国の2度目のIMF入りは、今年実現する可能性がある。
そうは言っても、資金的に余裕があり、性格的に優しい日本は再度の
延長も考えるだろう。
韓国の政府や中央銀行の要人がいつも通り、何度も頭を下げてお願い
に来ると思われるからだ。



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