韓国車の評価 品質・性能・燃費は向上したが、パクリで評判下落

韓国車の販売台数は現在、中国・インドなどの新興市場トヨタ
上回っている。今までは価格の安さで売れていた。
韓国最大手の現代自動車でも、最大市場である米国では、これまで
自身の商品を 「日本車の安価な代用品」 と位置付けてビジネスを
行っていた。
しかし数年前まではウォン高の進行によって価格が高騰し、セール
スポイントである 「安さ」 が完全に失われ、逆に日本車が円安や
低価格車戦略などによって、韓国車より価格が下回るという稀有な
ケースが出てきている。


06年の品質調査で、現代自動車ブランドが、ポルシェ、レクサス
に並んで3位にのし上がったが、07年の同調査では大きく後退し、
ナント12位にまで下がっている。
耐久性調査では業界平均を下回る評価に留まったという。


1997年のアジア通貨危機前は、韓国には5財閥で計9社の自動
車メーカーがあったが、その後2000年に三星自動車がフランス
ルノーに、02年には大宇自動車が米国のGMにそれぞれ買収さ
れるなどし、韓国資本の自動車メーカーは現在、現代自動車と同社
傘下の起亜自動車の1財閥で計2社のみになったのだ。
ちなみに起亜は2002年、テニスの4大大会のひとつである、
オーストラリアオープンのメインスポンサーになっている。


一方で韓国車の日本車デザインのパクリ問題は、中国車ほどではな
いにしても、世界中から酷評をくだされている。
最大手のヒュンダイのロゴも、ホンダのロゴを傾けただけではない
か・・という指摘を受けた。
さらに企業キャッチフレーズの ”Drive Your Way” についても、
トヨタの ”Drive Your Dreams” になぜか似ている。
これは偶然といえるだろうか?


まだ景気が良かった08年上半期の、米国市場における新車販売台
数は、トヨタが2位、ホンダが5位、日産が6位に入ったが、韓国
車については、現代が7位、起亜が10位程度だった。
韓国の新聞社は、この2社を合計してホンダの販売台数と同じにな
ったと誇らしげに語っていた。
依然としてこういったナショナリズムが国民を意図的に高揚させて
いるに過ぎない。極めて幼稚な発想だ。


エンジンも日本製が多いし、車体を作る工作機械は全部日本製だ。
これについては、米国も中国もロシアも同じ。
それも日本車のような環境にやさしいエコカーについては、とても
作れない。
韓国側はこういったライセンスについても、日本側に求めているだ
ろうが、高い技術のかたまりであるエコカーなんて、日本企業はそ
うやすやすと技術を移転するわけない。


今年1月2日、自動車の世界標準を決める国連の専門組織は3月に
国際協定を改正し、ハイブリッド車や電気自動車の安全基準を新設
し、日本の提案した基準がほぼそのまま世界標準に採用されること
が固まった。

年明け早々、久しぶりの明るい話題だといえる。
トヨタ自動車の 「プリウス」、ホンダの 「インサイト」 などは現行
仕様のまま、グローバルスタンダードとして販売できるのだ。
こういった技術を他社に供与するだろうか? あり得ない。
とにかく半導体や家電製品、そして携帯電話の二の舞を演じてはい
けない。


残念だが、現在トヨタは世界的なリコール問題に直面している。
それでも今月中旬に再度販売が開始されれば、一気にシェア拡大が
続いていくだろう。
(私は個人的に米国の政治的陰謀策と考えている)
ハイブリッド(低燃費車)や電気自動車技術の7割は日本のメーカー
が特許を握っているのだ。
世界標準の技術はそう簡単に崩れることはない。


とにかく世界的な不況が続くなか、いかに新興国市場で販売台数を
増やせるだけの価格になっていくかが課題となるだろう。
リチウムイオンやその他のレアメタル需要が増すなか、場合によっ
ては、一定の薄利多売戦略も視野に入れておかなければならない。



 ★シティアライアンス 代表兼 「ヒルザー・ドットコム」 運営者