欧州(ヨーロッパ)経済危機 ルーマニア経済がバブル崩壊の後遺症

大関琴欧州の祖国であるブルガリアも、今回の世界的金融危機
戦後最大の危機を被ってしまった。
先日大関に昇進した把瑠都の故郷であるエストニアも同様だ。
そしてブルガリアの隣国、ルーマニア経済もかなり呻吟している。


ルーマニアにとって、輸出相手国のほとんどはEU諸国のため、
昨今の欧州経済減速は、今後の輸出量の一層の減少や、経済活
動に悪影響を及ぼす。


ルーマニアでは、融資のほとんどがユーロ建てで取引されており、
貸出残高は総額284億ユーロに上っている。
これは同国GDPの7分の1にも上るほどの莫大な額だ。
こういった状況下での通貨レイの下落は、銀行から融資を受けた
個人事業主や企業に大きく影響を及ぼしており、焦げ付きが一層
拡大している。


ルーマニアは2008年までは力強い経済成長を続けてきた。
実質GDP成長率は7.1%。
なんと07年の6.2%よりも上回っていたことになる。
08年失業率も平均で4.4%という低水準だ。
同年のルーマニアにおける日本車の乗用車販売台数は、前年比
で19.9%増の2万2379台と初めて2万台を突破。
全体の乗用車販売台数が14.1%減となったにもかかわらず、
日本車の販売だけは伸びたのだ。


しかしさすがに2009年の落ち込みは、欧州のどこの国よりもヒド
かった。
09年のGDPは、同国統計局が3月3日に発表した速報値によ
るとマイナス7.1%。
失業率も09年3月には6.2%に上昇し、同年12月は一気に
7.6%まで急激に悪化した。


観光業に至ってもそこそこで、これといった産業がなく、東欧や
バルト三国同様に、不動産業や建設需要に頼っていたといっても
過言ではない。



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