NHK 大相撲名古屋場所の中継取り止めの裏に、根深い 「癒着」。

NHK(日本放送協会)は、野球賭博問題に揺れている大相撲名古屋
場所の生中継を取りやめると決めた。
昭和28年のテレビ中継開始以来、史上初となる異常事態だ。
同局にこういった異例の決断を下させたのは、日本相撲協会の常識
と一般常識との差、そして視聴者からの根強い中継反対論だったと
いう。


NHKには名古屋場所の開催と中継について、約1万2600件もの
意見や問い合わせが殺到したらしい。
このうち68%が今場所の中継に反対していたという。


NHKに対しては身内への不満も日頃から受けていた。
紅白歌合戦制作費の流用問題や、インサイダー事件などで常識を問
われた過去を持つからだ。
今回の件で、7年前に起こった受信料不払いの再発にも繋がりかね
ない問題だ。
しかしこういった経緯から、名古屋場所の生中継中止が、本当に国
民の声を正直に受けとめたのかどうかは疑わしい。


実は先月末までNHKは、予定通り中継の実施に大きく傾いていた。
有識者からなる大相撲協会の特別調査委員会が、名古屋場所開催
の条件として、賭博に関わってきた力士や親方の処分案を勧告した。


しかし最終的に中継の中止に踏み切った理由は、スポンサー
会社の撤退や表彰式の大幅な縮小、さらに観客の減少といった
ことから、無様な姿を生で見せたくないという理由があったと
思われる。

大相撲中継は日本国内だけではなく、世界にも発信される。
今ではオンラインから動画として簡単に流すことができる。
惨めで悲惨な相撲をシャットアウトしたかったのだろう。


NHKと相撲は、お互い切っても切り離せない存在だ。
横綱大関が外国人で占められて、悔しいといった発想を持ってい
るようでは改革なんてできない。
他国の国技でも同様だが、スポーツの世界に国境なんてないのだ。
サッカーでも野球でも実力が全て。
もちろん八百長や薬物汚染などは絶対にあってならないが、きちん
とチェックをしない体制を続けてきたことも、同じく悪い。
もはや相撲の世界に 「性善説」 なんてない。



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