中国経済 見通しは崩壊から破綻へ GDP成長率も失業率も粉飾

中国の2010年4〜6月期のGDP成長率は前年同期比10・3%増
と、3期連続の2けた成長になったと発表された。


しかしミクロでいうと指標は確実に悪化している。
新車販売も、3月には史上最高の約173万台を記録し、日本でも大き
く報道されたが、それ以降は前年同月比の伸び率は、月を追うごとに
下がっているのだ。
中国経済を支える不動産指標についても、住宅の販売面積も上半期は、
上海で前年同期比35・8%減、北京は31・5%減と、それぞれ落ち
込んだ。
上海株式市場も奮わず、ここ3カ月間で平均株価が2割以上も下落し
ているのだ。


欧米諸国の金融危機拡大や自国不動産バブル崩壊で、中国の実態
経済はますます混迷を深めていくことになる。
日本のメディアは中国と日中記者協定を結んでいるため、中国の悪い
面は意図的に報道しないことにしているが、現地中国では今後厳しい
試練と指標が立て続けに起こるだろう。


なぜ私はここで 「実態」 という言葉を使うのか?
もはやいうまでもない。中国は今でも粉飾決算を世界に発表し、盤石
なイメージを発信してくるからだ。
山東省にあるインターネット・メディアによると、中国政府は重要な
経済指標としている失業率で、調査にもとづく正確な数字を掌握して
いるにもかかわらず、いまだ正式に公開していないというのだ。
これは政府関係者が認めたことだという。


中国では国内総生産(GDP)、物価、就業・失業率、国際収支を、
経済政策決定での四大目標と呼んでいて重視している。
しかし失業率として通常発表されるのは、登録失業者数にもとづく
数字に過ぎず、実態とかなり差異があることは公然の秘密にしている
という。
公式統計では失業率は4.2%となっているが、これは都市部だけの
登録者数しか弾き出していない。


中国が発表する失業率は、農村部や外資系企業からの雇用は
除外している。さらに都市部に至っても、何トカ集団・・といった
政府と密接に結びついている企業だけを対象にしているのだ。
 


また輸出企業に対しては、政府から税制的な優遇政策をもらっ
ているので、これが輸出の促進に大きな拍車をかけている。
 

実際、中国の輸出品の7割が外資系企業のメーカーだ。
中国経済外資系企業が担っているといっても過言ではない。
中国は自国に利益を献上する企業ほど優位に立たせる傾向がある。
不動産に至っても、日本のように 「固定資産税」 がない。
これが土地や建物の投資に拍車をかけているのだ。
貧富の差が激しくなるのも無理はない。


またGDP成長に含めてはいけない数字についても、かなりの割合
を占めているという。
売春、麻薬の売買、賭博、その他の犯罪(組織)といった闇ビジネス。
これらはGDPの10%に達しているといわれる。
中国のHIV感染者は毎年30%も増加し続けており、今年中には
感染者が1000万人を超えるともいわれている。
中国政府はこういった感染経路の理由は、輸血と献血によるものだ
と発言しているが、それが本当だとしたら、ナントも杜撰なチェック
体制なのか。。 呆れてモノが言えない。


先週、典型的ともいえる衝撃的なニュースが世界を駆け巡った。
南アフリカで行われたサッカーW杯の期間中、国際刑事警察機構
(ICPO)は、中国や東南アジアで行われていた賭博に関連して、
5000人以上を逮捕した。
これにより約1000万米ドルを押収したと発表。
ICPOはアジア諸国との捜査協力で800カ所の賭場を摘発し、賭け
金の総額は1億5500万ドル以上と推定されている。
車やパソコン、携帯電話、銀行のカードなども押収、今でも共犯者を
追及している模様だ。


人口の半分以上を占める農村部やその他の地方都市。
こういう辺境地帯に住む人々は都市部のような生活を享受できない。
また政府統計から完全に乖離されているので、実体経済を掴むこと
ができないだけでなく、環境汚染の悪化によって、生活はますます
困窮しているのだ。



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