上海万博 入場者数 中国共産党政府が数字を意図的につり上げる。

5月1日から10月31日まで開催される上海万博(上海国際博覧会)。
2002年12月にモナコで開かれた総会で、メキシコシティや、
モスクワ、韓国の麗水、などを破って見事開催が決定した。


今回の万博では、過去に万博に参加したことがない北朝鮮が初めて
出展したことでも知られる。
会期中5ヶ月間で、1970年に大阪で開かれた大阪万博を上回る、
史上最多の7000万人の入場者数を目指すこともスローガンとして
掲げている。
参加国・地域、国際機関は万博史上最多の246を数え、なかでも
アフリカ大陸からの参加国は50を上回った。


中国におけるアフリカ重視の外交政策を反映し、開幕にはアフリカ
諸国からの大統領や首相といった要人が目立ち、主要国G8からは
当時日本の仙谷由人国家戦略担当相、フランスのサルコジ大統領
のみの参加であった。
その他ではオランダの首相、韓国の大統領が参加した。
しかし大部分はアフリカをはじめ、北朝鮮ベトナムカンボジア
といった最貧国レベルの首脳ばかりだったという。


とにかく万博の入場者数は順調に進んでいる。
5月13日には200万人、同月31日には800万人に達した。
そしてついに6月5日には1000万人の大台に到達。
そして今月21日、もしくは22日には早くも3000万人を見込んで
いるという。
開幕から2か月半で3000万人という数字は大したものだ。


しかし当初は開幕から数日間の来場予定者数が少なく、中国政府
や万博関係者から危機感や失望感が漂っていたのだ。
上海万博事務協調局長は、「連休3日間の平均来場者数は18万人。
このままのペースでは、全日程184日間で3312万人しか来ない
ことになり、7000万人という目標達成がかなわない可能性もある」
などと語っていた。


ところがそれも束の間、ここへきて入場者数が急に回復してきた。
一体この入場者数の急増は、何が功を奏したというのだろうか?
万博のためだけに外国人観光客が増加したわけではない。
ましてや地方に住む人々は万博に行けるような余裕なんてない。
中国の富裕層や中間層だって、何度も何度も足を運ぶことはしない。
(閉幕直前には再度やって来るかもしれないが)


入場者が急回復した理由は、どうやら共産党政府が悪知恵を働かし、
意図的な呼び水を起こしたらしいのだ。
ナントその具体策とは、ほぼ強制的に、
全国の国営企業の従業員を全員万博に参加させよ. . !!
という命令のようだ。


数字を誤魔化し、意図的につり上げることは中国では日常茶飯事。
まさしく昔から行われてきている文化ともいえる。
数字という目標が達成できなければ、関係者幹部の処分は下る。
それが具体的にどういうものかは定かではないが、最も予想され
るものとしては、身分や肩書きの降格といったものだ。
地方に住む共産党幹部は、こういったことを恐れて、経済成長を
捏造し、中央政府に偽の報告書を何十年に渡って報告していたと
いう。



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