円高ユーロ安・ドル安が進行 輸出企業が痛手なら円建て対策を急げ

円高ドル安の流れに歯止めがかからない。
11日のロンドン市場で円相場は一時、1ドル84円72銭まで上昇し、
去年11月27日につけた84円81銭をあっさり超え、95年7月以来
の高値を付けた。


背景には米国の貿易赤字が拡大したことが主な要因だ。
同日発表した6月の貿易統計によると、貿易赤字はモノとサービスの
取引を合計した国際収支ベースで前月比18.8%増の約499億ドル
となった。
赤字幅の拡大は3カ月連続で、08年10月以来の高水準。
市場の予想は426億ドルの赤字だったという。
来月9月には95年12月につけた1ドル79円75銭の高値を超える
と思われる。


ユーロ安も続いており、再び110円台を割り込みそうだ。
7月7日の七夕の日には110円79銭まで円高が続いた。
そして同じく9月には100円台になるだろうが、ドルの下落が勢いつ
いているため、反対の相場に動くユーロは大幅安とはならないだろう。


それにしてもマスコミの偏向報道はヒドい。
円高のデメリットばかり全国のお茶の間に報道する。
円高のメリットについてはほとんど伝えないのである。
戦後数十年にわたって政治的圧力にかけられているTVや新聞各社は、
米国の影響力を維持させるために、意図的な円安ドル高政策を続けて
きたのだ。
民主党アジア諸国に対して売国といっている人は、旧自民党政権
54年間もの間、米国の属国であったことを考えないのか?


とにかく円高は国民生活に良い影響をもたらす。
電気会社やガス会社は利益を享受し、それが国民生活に還元される。
石油や鉄鉱石、その他のレアメタルも安くなり、輸出企業でさえ恩恵
を受けるのだ。
そもそも日本は輸出に占める割合が小さい。
これは紛れもない事実である。
リーマンショック後に急激な消費の収縮が起こった理由は、輸出不振
ではなく、巨大な国内マーケットが大不況に陥ったからだ。


もし円高で利益が減少するというのなら、その分だけ価格を上乗せす
れば良いではないか?
日本製品の品質と技術力なら十分勝負できる。
大衆品目といわれる自動車についても昔とは違い、格段に省エネ技術
が向上している。
日本のエコ車はすでにグローバル・スタンダードとして国連から認定
されているのだ。
一方で家電製品や半導体産業は難しいかもしれない。
価格競争力では韓国や台湾に勝てない。
全く同じ品質や性能なら、安い国の製品を買うのは当然だからだ。


そしてドル建てやユーロ建てを止めて、円建て取引きに変更すること
も一つの手だ。これならいちいち為替相場に揺さぶられることはない。

国内の工作機械メーカーなどは、すでに80年代から円建てを導入し
ている。
どうやら日本のマスコミは、トヨタやホンダといった自動車会社や、
ソニーなどの総合家電メーカーしか見えないらしい。
情けないというか、全くもってふざけた偏向報道だ。
どうか国民の皆さんは、こういった騙しの報道は真に受けないように
して下さい。



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