レアアース(希土類)の代替・リサイクル 中国は日本と協力したい?

中国人の厚顔無恥ともいえる身勝手な姿勢が出た。
中国陳徳銘商務相は7日、全国人民代表大会に合わせて記者会見し、
ハイブリッド車やEVなどの生産に欠かせないレアアースについて、
“ 代替となる素材の研究を日本やその他の国と共同で進めたい ”
との意向を示したという。


この発言の理由として同相は、
レアアースの埋蔵量は非常に限られており、今のペースで使い続け
ればあと何年もしないうちに無くなってしまう ”
と述べ、代替物の開発を急ぐ必要があるとの考えを強調。
さらにレアアースの採掘に大規模な環境汚染が伴うことを説明した上、
“ 輸出と同様に中国国内の使用も制限している ”
とも語り、輸出量の削減に理解を求めたという。


中国人のふてぶてしい態度には憤りを素通りして、笑えてしまう。
今さら何が日本との協力関係だ。
ある程度は予想できたが、とにかく図々しいにも程がある。
2010年9月7日に起こった尖閣諸島沖での衝突事件で、中国政府は
日本を懲らしめるために、レアアースを禁輸すると発表。
日本の産業界は1年半分の在庫はあると語ったが、これによって価格
が急上昇。
多くの日本の先端産業が困惑を隠しきれず、政府も他国での調達を急
いだのだ。


日本は世界最先端の技術立国であるが、そこには巨大な弱点が存在
している。 それは日本列島には資源が乏しいということだ。
つまり外国からの資源輸入は絶対に不可欠であるということ。
しかも日本はレアアースのほとんどを中国から輸入していた。
それが禁輸となると産業の動きはストップしてしまう。
こういった日本側の弱点を突いてきたわけである。
その後はそれだけに終わらなかった。
中国は欧州や米国に対しても同じ対応に出たのだ。


中国政府はなんとしても日本をぶちのめしたいと考えている。
もちろん今でもそうだ。
経済的にも外交的にも、かつての復讐劇として虎視眈々と狙っている
ことは間違いない。
ところがである。
その後日本が素早く 「脱中国」 姿勢を打ち出したこと。
つまりこれによってモンゴルやベトナムカザフスタン、豪州、米国への
シフトが加速したのだ。
最近ではブラジルとの共同開発についても発表している。


これだけではない。
日本企業がレアアースの代替技術を次々と開発していること。
ここ数日間でも開発成功の報道が流れている。
ひとつひとつは紹介できないから、各自で確認してもらいたい。
とにかくこういった日本国内の報道は、当然中国政府にも流れている
だろうから、中国政府が日本の情報を得て、今回の全人代において述
べたものだといえる。
中国側は日本への禁輸によって、結果的に対応策を誤ってしまった。
最大の顧客、そして日本の技術力を見くびったのだ。
中国は自ら首を絞め、墓穴を掘ったといっていい。


中国側のデタラメともいえる姿勢はこれだけではない。
何年か後には無くなってしまうだろう・・・ 発言である。
こんな言葉に騙されてはいけない。
何十年か後. . . の間違いだろう、といいたい。
去年レアアース大手の中国国有企業の社長が、中国政府に対してこ
う本音を漏らしたというのだ。
“ どうか日本への禁輸はやめてほしい ” と。
中国で生産されるレアアースの5割以上が日本向けであることから、
切実な気持ちや感情が素直に出たものだろう。
こういった申し出にもかかわらず、中国政府は聞く耳を持たなかったと
いうのだ。


枯渇するなんて当分は考えられない。
あれだけ広大な土地を保有し、自ら自国領土と主張するチベット自治区
新疆ウイグル自治区にはまだまだ膨大な資源が眠っている。
中国は、人が実際住んでいる土地でさえも遠慮なく撤退させ、開発を
行うのである。
しかも自国だけではない。
アフリカなどでも多くのレアアースを採掘し、自国へ輸送しているのだ。
ハッキリ言って数年後程度で枯渇するわけない。


そしてそして、「中国国内でも使用を制限している」 という発言について
も疑わしい。
それなら今現在、中国は自動車や携帯、家電といった産業を縮小して
いるとでもいうのか?
日本のような画期的な代替技術なんて皆無なのにだ。
こういう発言内容については、中国政府以外は誰も確認することがで
きないのだから、とても信用なんてムリだ。


とにかく今後の日本政府や関係企業の対応が気になる。
先日のブログでも書いたが、簡単に日本企業が自動車や水ビジネスと
同じように、現地で合弁会社をつくってしまうことも考えられるから
だ。 つまりこのことは日本の技術を吸い取られてしまうのだ。
中国は法治国家ではないことをもう一度肝に銘じるべきだ。
契約書なんて、あとでいくらでも無視したり破棄したりできる。
しかし済んだことはもう仕方がない。
これからは先人の轍を踏まないようにして欲しいものだ。



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