韓国経済の破綻危機迫る! ドイツ銀行からの資金回収を拒否

韓国の対外債務がどんどん膨れ上がっている。
中でも長期対外債務は、去年末時点で過去最高に膨らんだようだ。


2008年末の同国対外債務は、3173億ドル超。
2009年はさらに増加し、約3454億ドル。
そして去年2010年は約3600億ドルと、毎年のように膨れ上がっ
ているのだ。
世界的な金融危機後、徐々に為替がウォン高に傾いていったにもか
かわらず、ドル換算で増加しているのだから、深刻度を増してきてい
るという証拠である。


こういったことから某オンライン新聞で、興味深い記事を発見した。
ドイツ銀行がこのたび、韓国の裁判所が同行の一部資産の差し押さ
えを命じたことに対して、不服の申し立てを行ったという報道だ。
やはりユーロ諸国も金融危機前は、韓国にも投機的な資金を投げ込
んでいたということだ。
今回ドイツ銀が資金を回収しようという時期に、その阻止を狙って、
韓国の裁判所が凍結を発動したというものだろう。
これにより同銀は一時的にも資金の回収が不能に陥った。


ドイツは日本と同じくモノ作り大国であるが、実は世界に対してかな
りの高レバレッジを賭けて金融投機を行っていた。
その狂気な投機姿勢は、あの英国や米国をも圧倒していたのだ。
米国が12倍、英国が24倍に対し、ドイツは52倍だったという。
もちろんスイスやフランス以上の倍率で賭けていた。
日本人からの感覚でいえば、ドイツらしからぬ姿勢だという印象だ。


現在進行中のユーロ危機によって、通貨安が一層進んだこともあり、
今回の回収に動いたに違いない。
そして欧州では目下、ストレステストが実施されていることもあって、
経営の改善を示すためにも、投機先からの資金回収が急務だったの
だろう。
その証拠にドイツはさっそく、一部の銀行でのストレステスト実施を
やらないという発言まで出てくる始末。
どうやらドイツ州立銀行の不良債権額は天文学的な数字らしい。


さてユーロ危機再熱と、米国経済の悪化が進んでいくにつれ、円高
が一層進んでいるが、これは韓国にとって悪夢だ。
1997年末のIMF支援が再び帰ってきそうな気配である。
当時はわずか40億ドル程度の外貨準備しかなかった。
しかし預金の少ない国民からの資金調達などできず、国債の発行は
不能
日本や欧米からの借入要請もことごとく失敗し、ついに570億ドル
という、IMF史上最高(悪)額の融資を受けたのだ。


韓国の最新外貨準備高は、約3044億ドルで世界7位。
前月より6億ドルほど減少したというが、それでも結構な額を保有して
いるといえよう。
ただし不吉なことに、ここへきて2カ月間連続減少してきている。
97年当時と比較すれば十分すぎるほど貯めてきているといえるが、
金融といった経済はどんどんグローバル化していることから、一概に
外貨の保有額だけでは、韓国にとって何も解決策にはならない。


とにかく韓国の問題点は、外貨準備の中に額面割れの有価証券を多
保有していることもあって、中身が相当失われているということ。
その代表的な債権が、米国のGSE債を含めた総額2766億ドルもの
債権だ。
これがかなり毀損しているとみられる。
細かい債権までは不明だが、イザ換金するとなれば全体の3割程度
が戻ってくれば良い方ではないか。


韓国は現在PIIGS諸国同様、急激な資金流出問題に直面している。
外貨準備が徐々に減少してきているのが何よりの証拠。
インフレのせいだ・・・と考える人もいるだろうが、それだったらすでに
今年に入った時から世界各国で物価上昇が起っていた。
その時点の韓国の外貨は順調に増えていたのだ。


さらに悲劇的な点は、円高が急激に進むことによって日本に返済する
額が自然に膨らんでいくということ。
韓国の大手財閥が約2年前から赤字に陥ったのは、当時から加速し
始めた円高とタイミングが重なっている。
急激な円高は、アジア諸国通貨危機を及ぼすことになる。
そしてもう一つある。
中国との通貨スワップ協定が、今年中に打ち切られるという点だ。
韓国は中国という保証人を失ってしまうと、世界から一気に資金回収
が襲ってくるに違いない。


韓国は今年末、再び日本(日銀)に対してスワップを申し出てくる可能
性が高い。
なぜなら韓国の会計年度末は毎年12月だからだ。
97年の通貨危機IMFに支援を仰いだのも12月。
3年前の日米中に対しても、年度末前にスワップ協定を結んだ。
だから否応にも、この時期になれば正念場を迎えることになる。
米国の債務上限問題が不発に終わることも、マネーの回収速度を一
段と速めることになる。


韓国は自力で解決できなくなるから、またしても他力本願を差し向け
てくるだろう。
その後かろうじて経済危機を脱した韓国は “自力で解決した” という
寝惚けた発言を再び繰り返すに違いない。



 ★シティアライアンス 代表兼 「ヒルザー・ドットコム」 運営者