国産ジェット 「MRJ」 受注にも不安大

国産小型ジェット旅客機「MRJ」(三菱リージョナルジェット
を開発・生産する三菱航空機は、米航空持ち株会社「トランス・
ステーツ・ホールディングス」から100機を受注したと発表。


これまでは全日本空輸からの受注25機にとどまっていたが、
今回は海外から初めて受注したということだ。
MRJは、従来の同規模機より燃費が2〜3割良くなるのが最大
の特徴で、米社の社長も、燃費の効率の良さが受注理由になったと
説明した。


今回の受注総額は非公表らしいが、3000億〜3500億円程度
とみられている。
三菱航空機は、2014年からの5〜6年間で納入する予定だ。


小型ジェット機市場は現在、エンブラエル(ブラジル)や、何か
とお騒ぎさせる ボンバルディア(カナダ)の2強体制が続いてい
るが、5年後には米航空会社などで機体の更新需要が増えること
から、世界中で新規参入の動きが相次いでいる。
日本や欧州のように高速鉄道を持たない米国には、空の需要は
大変な大きさをもたらすだろう。


しかしここで大型受注が発生したといっても安心はできない。
それは競争が激しいとか、実績・技術的な面に問題があるわけで
はない。むしろこういった点は日本の得意芸だ。
では何が問題だというのだろう・・・?
それは、


米国自体が、今後5年間まで破綻せずに持つだろうか. . .
という点。
受注しても納期までには至らず、契約解除を申し出るかも知れな
いのだ。


いち民間会社として実績を積み上げることは重要だが、予定通り
契約を履行されないと、受注数が多いだけに、株価などが途端に
下落していく。
今後は環境対策を重んじる欧州や、BRICsといった新興国
場を中心に攻めていってほしいものだ。



 ★シティアライアンス 代表兼 「ヒルザー・ドットコム」 運営者