オバマ大統領来日も、ミッシェル夫人は同行せず

オバマ大統領が13日に初来日し、夜に鳩山総理大臣と会談する。
アフガニスタン復興のための支援策や気候変動問題への取り組み、
さらに核軍縮などの課題が主なテーマとなる見通し。


日本政府は今回の会談に向けて、今年から5年間で約4500億円
のアフガン支援策を決めている。
反政府勢力タリバンの社会復帰のための職業訓練や、警察官の給与
半額負担の継続と、農業や医療支援などが柱となる模様だ。
インド洋での給油活動に代わる自衛隊派遣は、アフガン本土の治安
や、社民党への配慮などから見送りを決め、資金拠出を中心とする
支援となった。


一方で普天間移設問題は、会談の決裂を回避するため両首脳とも突
っ込んだ議論は避けるようだ。
普天間問題に関しては、最近鳩山政権の対応が心配されている。
民主党は今年の衆院選マニフェストで、米軍再編や在日米軍基地に
ついては 「見直しの方向で臨む」 とし、鳩山代表は選挙の期間中、
沖縄県外への移設をはっきりと明言していた。
「県外移設」 は事実上の公約なのである。


また政治や外交以外に、経済問題についても意見を交わすだろう。
総額6500兆円にも上る米国の財政赤字は絶望的だ。
不動産におけるプライムローンや商業不動産の壊滅的な状況が、
これからも一層深刻化していく。
次は、今はまだ何とか信用がある米国債バブル崩壊が起こる。
同時に州が発行している地方債の崩壊も免れない。
日本や中国、中東、欧州が支えようとしても延命措置にしかならな
い状況なのだ。
さらに来年と再来年には、中小の銀行が今年以上に破綻する。


米国発の世界恐慌はこれからますます激しくなっていく。
この金融危機を起こした責任はすべてNYの金融業界だ。
(一部ロンドンの金融機関もある)
彼らは自分たちで証券化商品(デリバティブ)という金融麻雀をやり、
その結果失敗し、世界中に大迷惑をかけた。(今もかけている)
それなのに今でも自分たちの責任を全く認めようとしない。
何の反省もしていないのだ。超大国で、これまで多くの商品を買っ
てきたからだという気持ちで居直っている。
この傲慢国家を長年支えてきたのが旧政権(自民党)なのである。


今回の訪日には大統領夫人は同行しない。
APEC参加が目的であるから、ついでに寄るといった感覚にすぎ
ないのだろう。
鳩山総理は会談後、大統領を残してシンガポールに出発する。
スケジュールの変更をしてきたのは向こうだから仕方がない。


とにかく米国に対し、これまで数百兆円ものお金を貸し付けている
日本(民主党政権)は、はっきりとした意見を伝えてほしい。
来年は日米安保条約改定から50周年を迎えるのだ。
日米両国の政権交代を踏まえて、日米同盟の深化に向けた共同作業
を開始することは大きな意味がある。
鳩山政権も日米同盟を日本外交の基盤であると強調している。


来年11月に横浜市で開催されるアジア太平洋経済協力会議には、
オバマ大統領が再来日する予定だ。
今回の会談を両国の基盤として、来年は更に発展的な会談にしても
らいたい。



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