米ドルの暴落から崩壊へ シナリオは金価格の上昇

米ドルの崩壊は、2年前のサブプライム問題が発覚した直後から
時限爆弾としてカウントダウンされていた。
今年の場合は円やユーロだけでなく、BRICsや東南アジア諸国
の通貨に対しても下落した。
これは本当に異常な事態と言っていい。


しかし米ドルの暴落は、米国一国に限るわけではない。
米ドルに実質的にペッグしているとされる中国人民元やインドルピー、
さらに韓国ウォンなどは、ユーロや円に対して大きく切り下げられて
しまった状況といえます。
どこまで政治的な働きがあったかどうかはわかりません。


ドル安が今後も続いた場合に想定されるシナリオとして、何年後かに
企業も国も弱りきってから自国通貨が自然に弱くなっても、残ってい
るものは産業ではなく巨額の財政赤字だけ
というものなのです。
まさに泣きっ面に蜂とはこういうことです。


現在金価格が上昇しているのはすでに始まっている事態です。
世界の資金が円やユーロに向かえば、ますます円高米ドル安になり、
金、原油、資源、鉱山の権益に向かえば、それらの価格が大きく上昇
します。
資源がない日本にとっては円高のメリットが享受できますが、ドルに
連動している国はデメリットが多いのです。


中東諸国も同じような境遇にあります。
以前のブログにも記載したが、ドル安が続くと原油価格が上昇しても
相殺されてしまい、メリットがなくなります。

最近になって中東諸国が原油のドル建て廃止を真剣に考えているの
はこのためでです。
2〜3年前に米国前大統領のブッシュが、わずか半年間でサウジアラ
ビアを2度も訪問しているのは、こういった対策を話し合うためだっ
たのでしょう。
しかし実質的には梨の礫。解決には至りませんでした。


米ドルの崩壊は2年後。(今は暴落の初期段階)
米国自体の破綻は3年後に起こります。



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