中国のアフリカ進出 貿易拡大、資源外交、援助関係も悪化へ

中国は90年代後半からアフリカへの関係強化を続けている。
最近の象徴として2006年11月に北京で開かれた会合、
「中国・アフリカ協力フォーラム」 である。


これは台湾と正式外交関係のある5ヶ国を除く、48ヶ国の代表が
出席した。ほとんどが大統領や首相といったクラスだった。
しかしこういった締結が、利権に目がくらむ権力層にとって、争い
に拍車をかけて、また現地の人の貧困化にも拍車をかけている。
事実、スーダンによる西部ダルフール地域での虐殺が相次いでおり、
西側からの非難の嵐が高まった。


中国は資源獲得と開発のために、大勢の中国人を送り込む。
同時に中国商人と生産過剰となった中国製品を大量に売り込み、
市場開拓する戦術を取っているのだ。
アフリカ諸国の人々にとって中国製品は高くもないし、まだまだ
日本や欧米の製品を必要とするほどの段階ではない。
というより、東南アジアや中南米諸国にも売れないような、明らか
な粗悪品が多いというのだ。


しかしここにきて、政府の統制が弱く、比較的自由な民主国家では
中国人に対する反感が爆発してきている。
南アフリカでは06年ころから、中国人が相次いで強盗に襲われ、
殺害されている。
07年にはナイジェリアで中国人作業員が誘拐されたり、殺された
りする事件が頻発。
このナイジェリアでは中国人の横暴ぶりに業を煮やした警察当局が、
中国人以外を開放し、中国人だけを拘留するということをやった。


その他では、ザンビアエチオピアでも中国人を狙った襲撃事件や
殺害が何度か起きている。
ザンビアでは06年9月の大統領選挙で、中国と関係を強化するか
やめるかといった問題が争点となった。
実際に中国と伝統的に友好関係にあったケニアでも、地元紙が、
“ 中国のことは忘れろ。インドこそが理想だ。 ” という記事を
掲載した。


中国は今後もアフリカ諸国への関係を続けていくだろうが、それは
うわべの姿勢だけで、気持ちの上では完全に蔑視している。
アフリカ政府や一部の大企業に対して大金を貢ぎ、その見返りとし
て、石油やレアメタルの採掘権を手に入れ、先進国へ高く売る。
レアメタルについては、日本へ高値で売りつける手法がいい例だ。
現地の人を直接雇用することはなく、自分たち中国人だけの仕事し
か考えていない。


中国語では米国を 「美国」 と表すが、アフリカは 「非州」 だ。
歴史的に差別を繰り返し、自ら作り出す国であるかが理解できる。



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