ユーロ圏 商業不動産市場が事実上停止。評価損予想額が増加

欧州中央銀行(ECB)は、ユーロ圏銀行の評価損総額予想は過去半年
に増加し、銀行システムのリスクが軽減しているにもかかわらず、
現在も緩やかな増加を続けていると指摘した。


07─10年の銀行の評価損総額は5530億ユーロと予想。
これは6月時点の4880億ユーロから増加したようだ。
その一方で評価損残額は1870億ユーロと、6月時点の2140億
ユーロから減少したとも付け加えた。


ECBは金融安定報告のなかで 「2010年末までに予想される評価
損残額の減少は小幅であり、比較的短期間に銀行のコア利益でその影響
を和らげる必要があることを意味する」 と苦し紛れに説明。
一方で金融システムの状況は改善したとし、金融セクターの支援プロ
グラムやマクロ経済面での刺激策、進行中に回復しつつある景気により、
ユーロ圏の金融システムの緊張は明らかに軽減している」 と指摘した。


その上でユーロ圏の金融市場には3つの重要なリスクがあるとし、
金融緊張の再発、商業不動産市場や東欧に対する為替変動リスクとい
ったエクスポージャー、そして金融市場回復の一段の後退を挙げた。


最も心配されるのが、やはり英国だ。
RBSはリーマンショック後、98%も下げた株価によって、その後は
95%国有化されてしまった。
英国だけではない。スイスの大手銀行も事実上破綻している。
ましてや東欧諸国の銀行は本来の業務を果たしていない。
米国だってシティグループはもちろん、バンカメも破綻が近い。
欧州の財政破綻は、すぐそこまで来ているのだ。



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