ドバイの不動産バブル崩壊 差し押さえ資産に英銀が参加

アラブ首長国連邦(UAE)ドバイでは、住宅価格下落を受けて、
住宅ローンなどの債務不履行が増えている中、これまで物件の差し
押さえに至ったケースはなかった。
しかし今回、英銀バークレイズがドバイにおける初の差し押さえの
承認を裁判所から獲得したことで、融資している銀行が法的措置に
訴える上で、障害が取り除かれる可能性が出てきた。


イスラム金融のタムウィールも数件の差し押さえ請求が審理中で、
住宅ローン債権の約3%が債務不履行に陥ると見ている。
銀行や不動産会社はこれまで、伝統や法的手続きの複雑などから、
裁判所を通じた差し押さえ請求を避けてきた。


ところが銀行が保有するドバイの住宅ローン債権の残高は、総額で
160億ドル前後もある。
現在信用収縮と投機資金の流出で、住宅や土地価格が下落しており、
2万7000件の住宅ローンのうち、12%が1年から1年半以内
債務不履行状態になるとの試算を示したことから、差し押さえの
認可が下りたことになった。


返済できないディベロッパーもそうだが、貸し出し審査をほとんど
せず、融資してきた英銀も同様だ。
英国経済は今年の3月頃から悪夢の再来に見舞われるだろう。
英国最大の経営者団体である英産業連盟(CBI)によれば、同国の
金融サービス業界は、今後の見通しが過去1年で最も悲観的になっ
ていると述べた。


これは08年9月に起こったリーマンショックの再来を予言する人
が多いのだ。
09年後半における英金融サービス業界の回復が、今年も継続する
とは必ずしもみられていないと言い、各社は業務が向こう3カ月に
再び減少し、収益性がこれ以上回復しない. . . と悲観している。


ユーロ通貨に入っていない、英国や東欧諸国、さらにバルト三国
莫大な融資をしてきたスウェーデンは今年、最大の危機を向かえる
可能性が高い。



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