米銀の破綻 新たに1行。2010年の破綻銀行は合計16行。

米国(アメリカ)の地方銀行がさらに1行破綻した。
これで今年破綻した銀行は合計16行。
今回閉鎖された銀行は、


 ・ファースト・アメリカンステートバンク・オブ・ミネソタ


ミネソタの州立銀行だ。
規模こそ小さいが、これは地元の商業用不動産融資の焦げ付きが
どんどん拡大していることを意味する。


小さな銀行ほど、商業不動産やプライム層への貸し出しが多い。
現在はかつてのプライム層も、貯蓄で生活していただろうが、
そろそろ底がついてきているだろう。
つまり、米国GDPの7割を占める消費活動が急速にしぼんでい
るという証拠だ。


その中でも中流層の消費が全く期待できなくなりつつある。
こういった中間層はほとんど現金を持たず、クレジットカードを
よく利用してきたので、金融危機後、すでに支払いが滞ってしま
っている可能性が高い。
少額の買い物ならまだ使えるだろうが、数十ドルの支払いにもな
ると、もうカードが切れなくなっているだろう。


クレジットカードは、カード会社が一方的に無効にできる。
キャッシュや銀行カードとはシステムが違う。
同じ不景気でも日々の経済行動において、日本や欧米とは異なる
ということだ。
マクロの分野では、これから3月にかけて悲劇が起こる。
ミクロにおいても同様で、人々の生活はますます困窮に陥ること
は確実だ。
米国の悲劇は日本の比ではない。



 ★シティアライアンス 代表兼 「ヒルザー・ドットコム」 運営者