米国(アメリカ)の失業率が9・7%に低下 世界大恐慌へ再突入!!

国労働省が先日発表した今年1月の雇用統計によると、失業率は
9.7%と前月から0.3ポイント低下したという。
これは09年9月(9.8%)以来4カ月ぶりで、同年8月と同水準。
市場の予想値は、非農業部門就業者が横ばい、全体的な失業率は
10.1%としていた。


一方で非農業部門就業者数は季節調整済みで前月比2万人の減少。
減少幅は前月の15万人からめでたく縮小した。
しかし当局は、景気回復に伴い改善基調にはあるものの、失業率が
再び上昇に転じる可能性もあり、今後も注視していくという。


米国大統領も、この日発表された雇用統計は失業率低下や製造業の
雇用増などで、「前向きであり、期待が持てる」 としながらも、依然
極めて多くの人が失業しており、喜べないと言明している。


それはそうだろう。失業率の低下というのは、数字上のマジックが
存在している。
どこの国のトップでも理解していることだ。
よく考えてもらいたい。
仕事を失った人が増えたのに、失業率が下がったというのは、何と
なく違和感を覚えないだろうか?
今日のタイトル自体に、そういった意味が込められている。


失業率という定義は各国によって多少の違いはあるのだが、現在、
仕事を探している人を対象に出していることは、各国同じである。
よって、職探しを諦めた人は失業率に反映されない。
それと今回米国の失業率が改善したということについても、実態
の雇用情勢は、逆に悪化していることである。 それはなぜか?


つまり、失業給付金期間が切れてしまって、完全に収入が
閉ざされてしまったということだ。


米国の失業給付金期間は、おおむね1年間である。
2008年末に職を失い、給付金だけで1年間を過ごしてきた人
が、去年12月に給付期間が終了したということだろう。
そしてこのまま今年に入っても、全く職にありつけない人が殆ど
だと思われる。
言うまでもない。この場合は、失業者(率)から外れるのだ。


現在米国では、約7秒に1世帯が住宅の差し押さえを食らってい
るという。
ミシガン州のマキナック郡というところは、失業率は30%近く
まで上昇している。
ミシガン州は、自動車産業や主要な製造業が誕生した場所である。
主要産業は自動車(GM、フォード、クライスラー)だ。
今では自動車産業の不振により、全米トップレベルの失業率が続
いていて、デトロイトは犯罪発生率の高い都市として、ありがた
くない点で有名となっている。
それに追い打ちを飾ったかのように、英国のロンリープラネット
(Lonely Planet)が発表した、世界の最悪な都市ランキングで、
デトロイトが堂々の1位になった。
4位にもロサンジェルスが入った。 (3位は韓国ソウル)


今回1月の失業率低下で、米国ではホームレスがそれだけ増加し
たということだ。
しかし今回の米国の失業率について、国内の大手メディアはすべ
て報道しているが、やはりというか、改善したという安堵の表現
しかみられない。
こういった失業率の隠された意味までは載せていないのだ。
ほとんどの一般国民は、客観的に騙されているのである。



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