米国債のデフォルト危機が近い! 9月には暴落し、格下げの可能性も

米国財務長官は先日、同国TVとのインタビューで、格付け会社
ムーディーズが、米国債の格付けを近い将来引き下げる可能性が
あると警告したことについて、
米国債が最高格付けを失う恐れは断じてない」 と述べたという。
これは米国の財政赤字が削減され、米国経済が回復に向かわなけ
れば、米国債の最高格付け(Aaa)は、引き下げの危険にさらされよ
うという発表に対する反論だ。


米国債の発行残高は、今でも世界中で右肩上がりに上昇しており、
09年11月には、3兆6000億ドルにも膨れ上がっている。
これはドイツのGDP以上の額だ。
そして前年同月比より、560億ドルも増えている。
しかしこれはあくまでも米国債だけの話であり、その他の貸付金
を含めると、これより2ケタくらい借りているだろう。
はっきりいって絶望的である。


米国の財政赤字は、私が主張している6500兆円では済まず、
他のエコノミストシンクタンクが予想しているものとして、
すでに 「1京円」 を突破しているのではないかとも語っている。

金融機関の負債だけをみても、シティ・グループやJPモルガン
といった企業だけでも、数千兆円の負債を隠しているといわれて
いるのだ。
これらのイチ企業だけで、米国GDPの数倍の債務を抱えている
というのだから、 もうどうにもならないとはこのことだろう。


何度も言うが、3月に入れば巨大な金融機関が破綻するだろう。
万が一破綻劇が起きなくても、大きな債務超過問題が世界中のニ
ュースとしてクローズアップされる。
具体的な破綻企業についてはわからない。
さらに今年9月には、第2、第3のリーマンショックが訪れる。
ここで世界中の米国債保有国や企業は、我慢しきれなくなって、
一斉に売却に走るだろう。
巷では、中国がその発端をつくるだろうと考えているようだが、
もしかしたら、英国をはじめとした欧州やロシアかもしれない。


確かに中国は去年春に、短期米国債を大量に増やした。
これは1年以内に償還する国債ではあるが、期限になれば全売却
をしたとしても、その分、同額の短期米国債を買い増すかもしれ
ない。
中国が米国債を売却したことによって、その経済的なマイナスは、
日本以上に厳しいものとなる。
輸出に大きく頼っている中国としては、いっぺんに大量の売却を
するとは考えにくいのだ。
今以上の雇用問題や暴動などの不安が一気に高まるだろう。


最近では中国政府が、インフレ対策として人民元高を容認してい
るとの見方が広がっている。
去年12月に温家宝首相が、海外からの圧力には屈しない. . !
という発言をしたばかりだが、今回の人民元高容認にはどれほど
の信憑性があるのかわからない。
ここ数日間の為替相場で、日本円に対してドルやユーロ、ポンド
が急落しているが、人民元に対してはほとんど変わらない。
しかし人民元が上昇すれば、自然と円も上昇するのだ。
円は完全変動相場制を取り入れている、信用のある通貨だから、
流れには逆らうことができない。


とにかくいうまでもないが、世界恐慌の再突入で、東欧や南米、
さらに韓国や東南アジアといった国が、モロに影響を受ける。
韓国の場合は、再度のIMF入りの可能性も出てきているのだ。



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