チリ経済の成長率が急落 大地震で果物の輸出が壊滅状態に!!

現地時間2月27日の夜中に起きた大地震は、今でもチリ経済に
不安と混乱が続いている。


地震後に閉鎖されていた首都サンティアゴの国際空港は、3月2日
から部分的に発着できるようにまで回復したが、搭乗券発行などの
手続きは、足止めされていた観光客などを優先させているという。


しかし交通インフラ以上に心配されているのが、経済である。
チリが世界中の35%を生産する 「銅」 の価格が大きく急騰し、
電源ケーブルや装飾品の価格がこれから上昇するとみられる。
しかしこれは市場原理主義のもと、需要がある国には欠かせなく、
価格が上昇しても、チリから購入しなければいけないだろう。


しかしその一方で、チリの主要輸出品目である 「果物」 が壊滅的だ。
地震で、一部の農村部は電力供給が止まっている。
回復していても50%程度しかないというのだ。
チリは世界的なワイン生産国であるということから、果物が主要な
輸出品である。


アボガドの生産量は世界2位、キウイは3位、スモモは5位、
ブドウとリンゴは同じく9位である。
 

地震によってこれらの木がなぎ倒されたことも大きな理由で
あるが、電力の供給問題で出荷できない状態にあるのだ。


今回の地震は、果実の収穫期の最中に起きた。
輸出用果物の60%がまだ国内の倉庫や港湾にあり、インフラ復旧
が遅れれば、被害はさらに広がる可能性がある。

銅についてはチリに頼る必要があるが、果物は他国からの輸入に
一時的に切り替えることができる。


チリは昨今の金融危機で09年GDP成長率はマイナス1.74%
に陥った。
08年がプラス3.16%であったから、急落ぶりは激しい。
しかしリチウムや銅といったレアメタル資源に恵まれているため、
先進国やBRICs諸国からの需要増で、経済の落ち込みはそれほ
どヒドくはならないと思われる。
ちなみに 「銀」 の生産量も世界6位だ。



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