日銀(日本銀行)は円高容認へ。菅総理も70円台までなら許容範囲か

23日の東京外国為替市場では、円が主要16通貨に対してほぼ全面
高となった。
フランクフルトにあるECB幹部が、金融緩和も長期化がしばらく続くと
いう発言で、世界経済の不透明要因を背景に、安全な円が買われや
すい展開が続いたことだ。
午前中には菅首相と日銀の白川総裁との間で電話会談が行われたが、
円高対応の具体策は示されなかった。


経済が日本以上に傷んでいる欧米諸国は、手っ取り早い利益確保の
方法として輸出拡大を狙っている。
自国の通貨安は、資源の輸入や債権市場ではマイナスに働くが、輸出
を増やすためには好都合である。
とくにEUにとってユーロ安は、日本における円安以上の効果がある。
もともと輸出の割合が日本以上に大きいので、これほど有利なものは
ない。


マスコミや外資系金融機関は、円高ドル安の危機ばかり煽るが、これ
は米国から政治的に操られているからだ。
もし円安に向かうとなると、その他の国の通貨が高くなるのは当然だ。
これによってせっかく輸出拡大を図ろうとする欧米諸国や新興国が大
打撃を受けるのはいうまでもない。
日本のメディアは自分たちの国のことしか心配しないのか?
私はそうは思わない。 その逆だと感じている。
一部の大手輸出企業を守るために、利権を抱える官僚や企業、そして
欧米政府を立てるために、昔から円高デメリットばかり伝えるのだ。
そして輸出企業のことばかり報道し、輸入企業のことは報道しない。
マスコミが 「マスゴミ」 といわれている所以である。


日銀が円高を認めていることも、似たような背景がある。
日銀は国から独立している公的機関だと思っている人が多いが、
実際のところはジャスダック上場企業なのである。
日銀株は全体の55%を政府が握っているが、残りの45%は
民間企業が持っているといわれる。
しかも日銀は、その45%の株主を公表していないのだ。
これを握っているのが、国内証券会社なのか、銀行なのか、外資
系なのか、はたまた外国政府なのか、定かでないのである。

上場企業であるにもかかわらず、株主を隠し続けているという謎の多
い民間企業なのだ。


私は外資系、もしくは外国政府ではないかと思える。
今回の日銀総裁と総理の会談で、円高対策が打ち出されなかった理
由で、大体予想がつくからだ。
円安を望む菅総理と、円高を容認している日銀の思惑が一致しないの
はこのためだ。
外資系、もしくは外国政府から、“ 円安にするな ” と、圧力をかけら
れているのだろう。


しかし今後の円高は、日本国民にとってまさに絶好のチャンスだ。
円高によって通貨の地位が一層高まる。
輸入品も安く買えて、楽しみな旅行も増えることだろう。
日本人の楽しみがどんどん拡大されていく。
ビジネスにおいても同様。海外の欲しい企業が買収できることも強み。
急激なバブルは防ぐ必要があるが、内需拡大を図れる機会が増える。
日本にとって円高は、グローバル時代に必要不可欠である。



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