米国人の貧困率が急上昇 住宅の差し押さえと同じ7人に1人

先週発表された米国勢調査局によると、09年の貧困率が14.3%
となり、前年13.2%からさらに上昇し、94年以来最悪となった。
理由はいうまでもなく景気減速の影響だ。


今回の発表によれば09年の貧困人口は4360万人に上り、08年
の3980万人から悪化。米国人の7人に1人が貧困状態となった。
これは不動産バブルが崩壊し、同国の住宅市場における差し押さえ
の件数比率と同じである。


今回の貧困基準は、4人家族の年収が2万1954ドルを下回る世帯
とされた。
まさに “飲まず食わず” の生活であるといえるだろう。
1人暮らしならまだしも、家族4人暮らしで年収が200万円を切るな
んて異常だ。


米国では低所得者向けに実施されている公的扶助として、食料費補
助対策が40年以上前から続けられている。
フードスタンプ」 といわれるもので、通貨と同じように使用できる金券
の一種。
クレジットカードや免許証と同じサイズだが、国が発行しているもので
あるから、顔写真が貼られることになっている。
一般のスーパーなどで使用できるが、いわゆる嗜好品は対象外。
1人当たり1カ月間で100ドル分利用できるという。
今でも1日あたり約2万人もの数の申請者が増えているという。


実はこのフードスタンプの申請者(利用者)が増加し、米国では全家庭
の半分近くが利用している。
人口の割合でいえば、実に7人に1人に上っているのだ。
今後景気の2番底が訪れることから、2011年度以降も需給対象者
が拡大することは確実である。


それにしても1カ月で100ドルしか使えないなんてオゾマしい。
平均で考えると1日で3ドル程度しか使えない。
まさしく制度自体が意味を無していないような気がする。
日本円にすれば250円程度だ。
物価などから考えても一概には比較できないが、日本ではコンビニで
おにぎり2個。サンドウィッチなら1個しか買えない。
スナックなどは非常に安いと聞いているが、カロリーが高いことから、
米国人は貧困者ほど肥満に陥っている。
バランスの悪い食生活が、新陳代謝を悪化させ、痩せにくい体質とな
り、これにより病気にかかかり医療費も急増している。



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