中国自動車市場 販売台数はトップでも、特許件数は日本が圧倒!

昨日のブログで、昨年中国の新車販売台数が米国を上回り、首位に
上ったことを掲載した。
日本の11倍の人口を持つ中国は、今後も消費活動の面では日本や
米国を上回り、長期的な視野で考えれば、インドと争うことになるかも
しれない。


しかし今更いうまでもないが、中国は欧米などに輸出する工業製品
については、日本の技術が絶対に欠かせない。
これについては韓国なども全く同じことだ。
先日中国最大手の家電メーカーである、ハイアールが日本市場に入
ってくることが決まった。
中国ブランドとしては数少ない企業だ。


しかしこういった家電製品の中身は日本製の部品が多く、さらに言
えば、莫大なライセンス料を日本側に支払っているのが現状だ。
繰り返すが、韓国のサムスンやLG電子といったメーカーと何ら変わ
りない。
所詮は日本からの部品や中間財を輸入し、それを組み立てるだけの
メーカーなのである。
部品だけではない。組み立てるための工作機械までも全て日本製。
つまり日本より優れた(!?)価格競争力でどんどん売れているのだ。

環境問題で必ずと言っていいほど出てくるものといえば、太陽エネ
ルギーで発電する、太陽光発電
この太陽光発電で使うパネルの販売台数が、最近欧米や中国に負
けている。
世界で最初に始めた本家本元の日本が遅れを取っているのだ。
これについては少々情けない感じがするが、ここはやはり元祖日本。
太陽電池の特許件数でいえば、日本は断トツの7割を占める。
欧州も米国も全体の1割台程度に過ぎない。


これは自動車についても全く同様である。
トヨタやホンダが持つハイブリッド車の特許をみても、日本は世界の
7割を占めている。
ところがハイブリッドカーについては、これからはせいぜい3〜5年
程度しかもたない。
今後はEV(電気自動車)や、FCV(燃料電池車)の時代に移ってい
くことは間違いないだろう。
FCVは水素を利用したシステムだ。


日本の特許庁が全世界の出願件数を調べたところ、世界の出願件
数は1万7000件近く。
このうち76%が日本企業である。
他国が簡単に追いつけない理由はここにある。
販売台数だけをみれば、今後は人口の多い新興国が将来性からみ
ても有利だが、日本は特許という武器でどんどんマネーが入ってくる
のである。


もちろん環境製品だけではない。
携帯電話の分野でも大変な強みを持つ。
世界市場における日本の携帯電話メーカーのシェアは、1割程度。
しかし中身の部品については、約3〜4割が日本の技術で支えられ
ている。
何度も言うが、完成された最終消費財については価格破壊が起こる。
これは同業他社との販売競争や、景気不振などによって左右されて
しまう。 これはある意味いたし方ない。
ところが、出来上がった製品の価格がどんなに下落しても、中身の
部品(技術)については絶対に下がることはない。

これが日本メーカーの最大の武器ある。


日本は貿易黒字国家、世界最大の債権国家に加えて、96年以降は
特許で得られる収支についても、一貫して輸出超過状態。
欧米はもちろん、世界の全てに対して莫大な特許収入が入ってきて
いる。
そして、こういったエコカーに絶対不可欠なレアアースについても、
日本は “脱レアアース” の技術を次々と完成させている。


またここへきて嬉しいニュースが入ってきた。
NEDOと北海道大研究グループは29日、レアアースを使わない
ハイブリッド車用モーターの開発に成功したと発表。
従来の磁石でも構造を変えることによって、馬力を向上させること
ができたという。
名古屋工業大学も、従来半分のレアアースで可能な仕組みを開発
したという。
中国のレアアース業界を焦らせるものであることは間違いない。
所詮中国の技術や産業構造では、いくら偉そうな面をしても、日本
に対抗できないことを浮き彫りにしてしまった形だ。


円高や技術革新などで、日本の産業は追い風が吹くだろう。
少なくとも今後、自動車業界や原発自然エネルギーといった環境
分野で生き残るのは、日本メーカーだけに絞られる。
とにかく国内の反日マスコミに騙されてはいけない。
実態経済でいえば、世界で最も元気が良いのは日本なのである。
蛇足になるが、銀行や証券会社といった金融機関だって最も安定し
ているのは日本だ。



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