VIX 恐怖指数が再上昇! 米財政懸念が再燃 日本は円も株も上昇

14日の欧州市場で、投資家心理を示す数値として利用されている
恐怖指数が再び上昇した。


米国の会計年度末である9月以来の高い伸びで、17ポイントまで
上がっている。
12月は米国にとって四半期決算期である。
まさに同国の財政懸念が、PIIGS諸国の財政危機と重なっている
こともあり、再び信用不安が広がってきているのだ。
先日のブログでも記載したが、注目は今週である。


今日の為替相場円高に進んだ。しかし株価は堅調に推移した。
世界の投資家が、安全資産として通貨円とともに幅広く買いが入っ
たからだ。
確かに国内中小の輸出企業にとっては円高は痛い。
しかし大企業は円高対策がほぼ完成されており、今では輸出代金
の4割以上が円建てで取引されている。
だから80年代のように、円高で輸出が大幅に減るといったことは
ない。


今回の四半期決算で、ゴールドマン・サックスと並び称される金融
機関、「JPモルガン・チェース」 の損失が拡大しそうだ。
なにせヘッジファンド部門は米国最大で、3兆円もある。
08年5月に破綻してしまった<ベア・スターンズ>を買収したことは
ご存じの通り。
こういった米国内の基準で運営されているヘッジファンドが、いつ
償還不能になるかが注目の的になっている。


11月9日に破産した <アムバック> の次の金融機関として、実際
NYの大手銀行数行が候補に上がっているのだ。
JPモルガンはダウ30銘柄に属している。
MLBでは、アリゾナダイヤモンドバックスのスポンサーであり、
ホーム球場も 「チェイス・フィールド」 という命名権を持っている。
さらにサッカーMLSの公式スポンサーでもある。
またGE(ゼネラル・エレクトリック)や、GM(ゼネラル・モーターズ)も
JPモルガン系列の企業らしい。


破綻し、買収された<ベア・スターンズ>は、リーマンやメリルリンチ
とともに、最もサブプライム証券に投資してきた企業であった。
バンカメ同様、こういった当時の投資銀行を買収した銀行が、つい
に大爆発を起こしそうなのである。
JPモルガンの不良債権天文学的数字まで膨れ上がっている。
金融危機前まで積極的に行ってきた博打が、来年にかけて裏目
出てきそうだ。
破綻こそしないだろう(政府がさせないだろう)が、巨額な損失を被
ることは確実だ。


こういった大手銀行の破綻や巨額損失で、資金流出が再び拡大し、
世界は2番底に陥ることになる。



 ★シティアライアンス 代表兼 「ヒルザー・ドットコム」 運営者