世界一住みにくい都市は ジンバブエのハラレ アジアの都市も多い

英国誌エコノミストの調査がまとめた、世界で最も住みにくい都市
ランキングで、アフリカ・ジンバブエのハラレが1位と発表された。
政治の悪化によって経済だけではなく、治安も悪化の一途だ。
2年前は兆単位のデノミ(通貨の切り下げ)を経験した。


2位以下は バングラデシュの首都ダッカ
3位 パプアニューギニア ポートモレスビー
4位 ナイジェリア ラゴス
5位 アルジェリア アルジェ
6位 パキスタン カラチ
7位 カメルーン ドゥアラ
8位 イラン テヘラン
9位 セネガル ダカール
10位 スリランカ コロンボ


いずれも各国の首都、もしくは最大レベルの都市だ。
ナイジェリアは、イラクアフガニスタンパナマと同じく、世界中で
最も治安が悪化している国。
ケニアのナイロビだって、夜間はともかく日中だって気楽に散歩で
きないという。
パキスタンも昨日のブログで紹介した通り、貧困と犯罪が拡大して
おり、同国最大の都市カラチは世界の主要都市の中で、最も物価
が安い都市になったという。


とにかくアフリカには資源が恵まれていながら、十分に成長しきれ
ていない国が多い。
これは大変残念なことだ。
未開発の場所がまだ多いという理由もあるだろう。
ただこれほどの潜在力を秘めていながら、なかなか思うように飛躍
できてい主な理由としては、戦争や治安の悪さといった悪条件が揃
っていることだ。


しかし21世紀に入って、一部の国(スーダンなど)を除けば主だった
内戦は終了している。
アフリカ南部のアンゴラは、アフリカ全体だけでなく、今では世界で
最も物価が高い国にのし上がっているという。

先進国もびっくりである。


もう一つ、アフリカ諸国が成長できない理由としては、
豊富な資源が中国や欧米など、外資系管理に置かれている点。
とくに中国は現地の国民を直接雇うことをせず、中国人が多数行っ
て仕事をこなし、稼ぎを自国に持って帰る。
ホテルや公共施設といった建物を作ることは良いが、現地のアフリ
カ人を殆ど雇うことをしない。
たとえ雇っても待遇面が悪いケースがほとんど。
こういったことから利益が上がっても、現地の政府などに渡ってしま
うケースが多いので、なかなか民間企業や個人には恩恵がない。


しかし同誌も世界中の都市を調べつくしているわけではない。
上記で述べた、イラクアフガニスタンといった中東諸国は挙がっ
ていないし、アフリカ諸国は全部で53カ国あるのだ。
ジンバブエのような独裁政権はまだまだ多い。
また西側諸国側の都合のよい調査になっている可能性すら否定で
きない。


日本でも2008年5月に横浜で 「第4回アフリカ開発会議」 が開催
され、アフリカ向けODAを5年間で3倍にするといった政策を打ち上
げた。
しかしアフリカでは、まだまだ日本のような先端技術を必要として
いないこともり、なかなか “最先端” というスローガンも、現地の人
にとってアピールは乏しい。
アフリカからみれば、中国は十分進んでいる国なのだ。


ここ数年、「脱石油」 はもちろん 「脱レアメタル」 といった声も上が
ってきているが、石油に至っては車や電気だけではない。
今でも日常生活品に欠かせない原料でもある。
レアメタルについても一部の種類を除いて、当分は必要不可欠な
存在である。
最後のフロンティア と呼ばれる大陸を制するのは、しばらくの間は
外交とマネーがモノをいうのだろう。
本格的な日本の出番は当分先になるのかもしれない。



 ★シティアライアンス 代表兼 「ヒルザー・ドットコム」 運営者