米銀の破綻予備軍数が884に増加 景気回復の見込みはなし。

連邦預金保険公社は先日、2010年12月末のバランスシート問題
金融機関が884行と、同年9月末の860行から増加したと発表。
これは3カ月前に比べて24行増えたことになる。


ただ同公社の総裁は、破綻金融機関数は去年がピークとなり、今年
は破綻する金融機関数とその総資産額が小さくなるだろう. . と指摘。
中小金融機関などの経営も落ち着いてくるとの見方を示したようだ。


ハッキリ言ってこんなバカなことはない。
先日のブログでも紹介したが、今年になっても過去2年の破綻数を
上回るペースで増加しているのだ。
何を根拠に “落ち着くだろう” なのか。
解っていながら誤魔化すのは、もういい加減にして欲しいものだ。
金融危機前からそうであったが、米国当局者(FRBなど)の楽観的
な見通し、及び発言は、今まで一度も当たったことがないのだ。
単なるアナウンス効果を狙ったものだと考えていい。


米国の問題あり金融機関はリーマンショック後、急激に増えた。
2008年12月までは252行であった問題銀行が、たった1年後の
2009年12月には一気に702行まで増えた。
その後の数は鈍化しているが、少なくとも減少はしていない。
その間、破綻件数が増加し続けているのだ。


前日発表された 「S&Pケース・シラー住宅価格指数」 という、ワケ
のわからない名前の指標によると、去年12月の全米主要20都市
圏の住宅価格動向指標は、季節調整済で前月比0.4%低下。
ラスベガスやフェニックス、マイアミ、デトロイトといった大都市の住宅
価格が、最高値から約半値にまでなっている。


反対にニューヨークやボストンといった、金融センター都市の値下が
り率がまだ低いのだが、このことは今後、金融危機が本格化すれば、
もっと暴落してしまうことを意味する。
来月3月になると、大きな金融機関や上場企業が破綻することにな
るだろう。
すでに2月から米国デフォルト危機のニュースが多くなっている。
また欧州でも金融恐慌の第2幕が開こうとしている。


日本国債の格下げで、何とか世界中の資金を自分たちに向かせた
いと願っているようだが、こんなことで回復のきっかけを掴めることは
ありえない。
むしろ日本国債はビクともしないではないか。
去年の尖閣諸島問題が起った後、中国が日本国債を全て売り払っ
ても、日本国債金利が上昇することもなく、平穏無事であったのが
何よりの証拠だ。
やはり安全資産は通貨の円であり、日本国債でもある。
他の国では見当たらないのだ。



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