太陽光発電の普及率100%計画へ 価格も6分の1に

府民主党は5月26日からフランスで開催されるG8サミットで、環境対策
の一環として、2030年までに全ての新築ビル・住宅の屋根に太陽光パネル
を設置する構想を掲げる予定だという。


太陽光パネルの設置拡大は、今後の技術革新で太陽光発電のコストを大幅
に引き下げ、さらなる普及を促す考えもある。
またサミットでは、今回の再生可能エネルギーの技術革新に向けた取り組み
について、「サンライズ計画」 という名称で打ち出すらしい。


政府は昨年、将来は原子力発電の依存度を5割にするという方針を打ち出し
たが、3月11日の東日本大震災によって一部の原子力発電所の収束見通し
が立たないため、急遽、太陽光パネルの設置拡大に変更したもの。
こういった臨機応変な姿勢も必要だと感じたところだ。


環境対策という観点から考えれば、原子力発電も太陽光発電もクリーンだ。
原子力発電ではウランという資源が必要になる。
日本の原子力発電技術は世界トップで、保守、管理に至っても他の追随を
許さない。
世界的な環境意識から日常的に電気が足りない新興国だけでなく、先進国
からも需要が引っ張りだこだ。
震災によって安全神話が崩れたというが、これは一時的なものであろう。


太陽光発電は太陽の光から発電させるために、数々のレアメタルが必要。
しかし発電効率の余地はまだまだ残っているし、価格も安くなれば普及に弾
みがつくのは間違いない。
しかしこれには政府や自治体といった公的支援が欠かせない。
海外をみるとドイツやスペインの普及は目を見張るものがある。
だがこれらの国は政府の補助金云々だけではないのだ。
国民の環境意識が日本よりずっと高いのである。


ドイツやスペインといった欧州諸国の人は、チェルノブイリ原発事故から、
原子力に対してアレルギーが強い理由もあるが、とにかく火力で使う石炭が
有限物質であることを強く意識する。
“いずれは枯渇するものだ” という考えに傾くと、無限で放たれる太陽光に
賛同する人が多く出てくる。
よって多少の自己負担でも環境のためと思えば、積極的に設置する。
日本では環境の良さは理解しているが、全体的に決して安くない買い物で
あることから、今以上の出費をどうしても躊躇ってしまう。
こういった意識の差が大きい。


2009年には鳩山前首相が国連で、2020年までに1990年比で25%の
CO2削減を謳った。
道のりは簡単ではないが、こういった政策をまずは掲げ、目標に向かって
着実に進めていくことが必要だ。
しかし何度も繰り返すが、やはりメディアがいつも余計な横槍を入れる。
本当にできるのか〜〜〜? といった懐疑的でマイナス志向な報道を延々
と流すのだ。


とにかくそういったマスゴミの報道に乗ってはいけない。
それなら簡単な目標のほうが良いのか??? と反論したい。
原発への対応が間違っているとか、遅いとかといった非難をするが、これ
までに経験したことがない大きな自然現象と、水害、原子力発電といった
2次被害、3次被害に対して慎重にやっていくのは当たり前だ。
死者や行方不明者の対応も必要になる。
また今回の震災は都会ではなく、農村の多い地方で甚大な被害が出た。
仮設住宅の建設でも、都会とは違うし、人数的にスムーズにいかないこと
もある。
同じ地震でも、内容的に阪神大震災とは大きく違うのである。
こういったことについてもメディアにすぐ左右されるのではなく、自分なりに
考えていってもらいたい。



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