韓国経済危機 外貨準備高3000億ドルの大部分が不良債権化!

韓国が今年から来年にかけて、再び大きな試練にブチ当たりそうだ。
先日韓国の対外債務が3年ぶりに増加したという報道があった。
もう一度聯合ニュースの記事を確認してみると、


・3月末現在の韓国の対外債務残高は3819億ドル。
前年末より219億ドル増加した。
・対外債務の内訳は、短期外債が前年末比117億ドル増の1467億ドルで、
08年7〜9月期(128億ドル)以来、2年6カ月ぶりに最大増加額を記録。
長期外債は2352億ドルで、102億ドルの増加。
短期外債比率は49.1%で前年末より2.8ポイント上がった。


その後で、こうも付け足した。


・対外債権は176億ドル増加の4660億ドルで、過去最大を更新した。
対外債権から債務を引いた純債権は、42億ドル少ない841億ドルだった。


つまり少なくはなっているが、まだまだ立派な債権国であるというものだ。


韓国の外貨準備高は、好景気時の07年末は、2622億ドルあった。
しかし世界的な金融危機が本格化していた08年末は、2012億ドル。
減ったといっても2012億ドルもあった。
それなのに日本や米国、中国に助け船を求めたのだ。
これについて少しばかり変だと感じなければならない。
そして日米中から通貨スワップを締結してもらったことは知っての通り。
日本と米国から何度にもわたって期限延長してもらったお陰で、危機を脱す
ることができたのだ。


それでは今の今はどうか。
今年の4月末現在、外貨準備は3072億ドルである。
順調に増やしていっているではないか。
97年の通貨危機時はたった40億ドル程度だったから、普通に考えれば、
十分すぎる額を保有しているのではないか・・・と思えるだろう。
ところがである。
内容を精査してみると、コレマタ悲観的なものばかりなのだ。


3072億ドルのうち、外国の国債といった有価証券の割合が88.5%。
特にドル資産に対する比重が、去年末基準で63.7%もある。
安全といわれていた米国債やジニ―メイといった政府保証は、全体の20%
程度しかなく、金(ゴールド)への投資はほぼゼロ。
その一方で、危険なGSE債(ファニーメイフレディマック)も保有しており、
しかも中国から借りている通貨スワップも中身に含まれている。


多少の現ナマも保有しているだろうが、総括的に考えれば、ほとんどの外貨
流動性を失っている可能性が高いといえるのだ。
ひょっとしたら全外貨の3割程度しか換金できないのではないか。
昨日のブログでも書いたが、中韓通貨スワップが今年秋に期限を迎える。
もし中国が期限の延長をしなければ、韓国は保証人を失うということになる
ので、その後は一気にウォンが暴落していく。


韓国は現在325億ドルの米国債保有しているが、以前と比べて収益性が
劣っているし、米国のデフォルトとなればドル安に傾き、その分価値が目減
りすることになる。
また中国とのスワップ協定終了時に、それまで借りていた資金を当初の額で
返済しなければならない
ので、一気に資本が流出することになる。
それだけでは済まない。
貿易に大きく依存している韓国経済は、タダでさえ実体経済が傷んでくる。
さらに現在は、同国GDPの2割に相当するサムスンが赤字になっている。
唯一頼りになる企業がこんな調子では、入ってくる税金がその分減る。


もう一度言う。
あれだけ十分な外貨を保有しながら、なぜ通貨スワップにこだわるのか?
真実は報道されないが、一言でいえば、中身が失われているからである。
今後はあのリーマン・ショックを超える金融危機が襲ってくると考えれば、
想像するだけでも恐ろしい。
韓国は数々の罠にハマってしまったということだ。



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